大会長挨拶

厚生連高岡病院 リハビリテーション部

大﨑 泰信

 

このたび、第28回富山県理学療法学術大会を令和6年11月4日(月・振休)にアイザック小杉文化ホール ラポールにて開催いたします。

 

 現代社会は、感染症の流行、突発的な自然災害、IT技術の進化、少子高齢化などにより、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、将来の予測が困難な時代とも言われています。めまぐるしい社会の変化は、理学療法士に求められる役割を複雑多岐にし、働き方や学び方にも大きな影響を与えています。こうした時代を乗り越えていくためには、理学療法士一人ひとりの持続的な成長と組織力の強化が不可欠になります。

 

 本大会のテーマである『前 進! ―理学療法士の持続的な成長を考える―』は、全世代の理学療法士が、今ある立ち位置から一歩先の理学療法士を目指して前進するために各々が今やるべきことを考え、生涯にわたり自らの成長に意欲的に取り組む機会になればとの思いが込められています。また、個人の成長が組織の力を強化し、理学療法の未来を切り開く原動力となることを期待しています。

 

 特別講演では、苑田会の美﨑定也先生に「人と組織とキャリアとエンゲージメント」と題して、個人と組織の成長について、現在の苑田会を作り上げてこられた実績をもとに臨床家の視点からご講演いただきます。教育セミナーでは、富山大学附属病院の石黒幸治先生に「神経理学療法を楽しもう!」と題して、臨床における理学療法士の考え方についてご講演いただきます。また、特別企画「令和6年能登半島地震における富山県内理学療法士の活動」をランチョン形式で予定しています。そして企画演題・一般演題は、31題と例年を上回る演題数となりました。日頃の研究の成果や取り組みについて共有し、これからの理学療法の発展に繋げたいと思います。さらに機器展示や富山県理学療法士会部局・委員会紹介ブースの設置を企画しています。ぜひ会場にお立ち寄りください。

 

 11月4日は、対面開催ならではの体験を通して有意義かつ楽しい学術大会になるよう、準備委員・運営委員一丸となって準備をしています。本大会が、皆様と理学療法の大きな前進に繋がることを祈念し、会場でお会いできることを楽しみにしております。